秋の夜長、怪しいことに思いを巡らすのは如何でしょうか

猛烈に暑かった日々もようやく去り、秋の訪れが感じられるようになって参りました。秋の夜長は、思索に耽るのが良いのではないでしょうか。

 

さて、私は長年、怪しいことに興味を抱いてきました。

怪しいと言っても、私流の表現でして、(あくまで私の)常識ではなかなか考えられない、信じられない、心底から納得できないことを言います。言わば関西弁で「ホンマかいな」と言いたいようなことです。(関西弁として合っているか誠に怪しいですが)

 

怪しいことは世の中に山ほどあり、特に、政治や経済、あるいは歴史でも怪しいことが多いですが、(この文章を書いている間にも、尖閣諸島の国有化を巡って、中国でデモが頻発していますが、誰が何の目的でデモを主導しているのか、極めて怪しいのですが、そういう話題はさて置き)今日は科学分野で私の興味がある怪しいことを述べて見たいと思います。尚、素人が思うことですので、専門的な間違いはご容赦下さい。

 

最近の科学分野の話題で最も怪しいことといえば、ダークエネルギー、ダークマターではないでしょうか。名前が暗黒エネルギー、暗黒物質ということでまさに怪しさそのものという感じです。

宇宙を形成している物質で、いわゆる普通の物質は4%に過ぎず、残りは上記のダークなものが占めていると言うことです。

宇宙は加速度的に膨張し続けていると考えられているが、膨張させている力がダークエネルギーで、星と星の間にある光を発しない物質がダークマターとのことです。

難しいことは専門家に任せるとして、素人的に解釈すると要するに宇宙はわからないものから出来ていて、いまどのようになりつつあるかは観測でわかりつつある。その一例は、私たちの属している銀河系と隣のアンドロメダ銀河(隣といっても236万光年先)は引力が勝り、引き付けあいやがて合体するが、その他の天体とはダークエネルギーによる斥力が重力に勝り、2000億年後には新銀河系以外の天体は見えなくなると言うことです。

さらにその先は、銀河系も、地球も、全ての物質が斥力により粉々になり、ただただ広い真空が広がるようになるという予想もあるようです。

要するに宇宙のはじまりも終わりも相当に怪しくて、「ヘェー」としか言いようがありませんね。なかなか、「ガッテン、ガッテン」とはいきそうにありません。

さて、直ちに私たちの生活に関係のないと思われる遠い宇宙の話から地球に目を向けて、地球上で怪しいと言えば、地球温暖化でしょう。この話題は、二酸化炭素の排出権取引などお金の話が出てくるので、余計に怪しい感じがします。最近、地球環境に影響を与える太陽黒点の活動が話題になっています。

黒点の様子は、約400年間観測されているが、最近その数の増減の周期が乱れてきており、黒点の数の少ない時期が長く続いたと言うことです。

今までは、黒点の極大と極小の時期が交互に訪れ、その1サイクルはほぼ11年とされていますが、前回の周期では極小期の周期が長くなっているそうです。これは、過去の例で、地球が寒冷化した時期に入るときには、黒点の周期が長くなる現象があるそうです。この寒冷化するメカニズムは、太陽の黒点の数は太陽の活動の活発さと関係しており、黒点が少なく、活動が活発でないときは、太陽の磁力やプラズマの塊りが、宇宙から地球に降り注ぐ銀河宇宙線を防御する力が弱くなる。そのため、銀河宇宙線により空気の原子や分子をイオン化しそこに水蒸気が集まり、雲ができる種が出来やすくなり、雲の量が多くなり、地球の寒冷化が進むと言うことだそうです。

これは、地球温暖化の検討事項には入っていないようです。

(何年か前にTVで討論を見たときには、シミュレーションの要素には入っていないと言っていました。)

さらに、地球の温度変化には他の要素もあるようで、ここで再びスケールが大きくなりますが、地球は1億4千万年毎に寒冷化することが分かって来たそうです。これは、太陽系が、銀河系の中心から伸びている4本の渦巻きの腕(スパイラルアーム)の中に入ることにより起きるそうです。

太陽系は銀河中心に対して、秒速240km/sで動いており、約1億4千万年毎に銀河系の中心から伸びている星が密集している4本の渦巻きの腕(スパイラルアーム)の中に入ることにより寒冷化が起きるそうです。この腕の中では、超新星爆発が盛んに起き、銀河宇宙線が発生する。その宇宙線は、地球にも降り注ぎ、先に述べたメカニズムで雲が発生し、地球が寒冷化するそうです。恐竜が絶滅した時期は渦巻きの腕に入り寒冷化したときに当たるそうです。現在は腕の中に入っていないので、このための寒冷化は影響がないと思われます。

以上のように、地球の気温を決める要素には、人類が知らないことがまだまだあるのではないかと思われますし、いずれにせよ太陽黒点の話は何年かの内にもう少し明確になるものと期待されます。少しでも怪しさをなくして本当に温暖化していくのか決着をして欲しいものです。(もし、寒冷化の方向が正しいと言うことになると、石炭など化石燃料による発電が見直されることになり、脱原発を加速することが期待できるのですが)

この文章を書いている時も、北極の氷が大幅に減少していると言うニュースが入ってきましたが、原因は二酸化炭素だけなのでしょうか。

まだまだ科学分野にはニュートリノやヒッグス粒子(場)の話など怪しい話題が豊富にあります。怪しいことを考えていると、眠れなくなってしまいそうです。

 

文責:大川 吉徳・tnc会員 (2012.9.29)